コロナ大不況下における開業希望者融資受け現状は?
コロナ禍における飲食店の売り上げはかなり悲惨な状況が続いています。
私のお店でも昨年比でいうと、約80%の売り上げ減迄落ち込んでいます。
私のお店も都心部ですが、都心部ではだいたい昨年比売上でいうと50~90%減といった数字をよく聞きます。
コロナにより町の人通りが少なくなり、店舗の席数も減らし、年末まで売り上げがそもそもあまり見込めないこの時期(9月)。
状況悪化の一途です。
持続化給付金、雇用調整助成金、家賃支援給付金等である程度補填は出来ますが、
年末までこの状況が継続すると個人店も資金ショートは免れないでしょう。
その景況感のあおりを受けて、店を畳む事業主も多くなってまいりました。
逆の視点から見ると居抜き物件も多く市場に出ているという状況にはなっています。
私の周りでも良い居抜き物件の募集がでたので、その場所で独立を考えているという声もちらほらと聞きます。
中々この時期独立というのはお勧めではないのですが、チャンスでもあるというのは事実ですので
そこで今日は独立の際に重要なポイント、資金調達=「融資」についてコロナ禍の現在どうなっているのか
実際に融資を申請した独立希望者の声を基に綴っていきたいと思います。
日本政策金融公庫の現状
まず、個人店を開業するのに多いのが約1000万を目途に用意する方が多いように思いますので、
ここでは例として1000万円を用意する場合を仮定していきたいと思います。
1000万を用意するには
①自己資金
②融資を受ける
③家族、親族から借りいれ
大体3通りかと思います。
①.③が一番良いのですが、殆どの方が②の銀行や日本政策金融公庫からの融資だと思います
コロナ禍前は、国金といわれてる日本政策金融公庫からの融資を受けるというのが開業の際のデフォルトで、
利息面や返済方法の観点からも一番良い資金調達先です。
コロナ禍前は、目標金額の半分の自己資金があれば融資を引き出せるというのが通説でした。
勿論、きちんとした開業計画書を作成するというのが前提としてありますが・・
しかし今現在(2020年9月)それが通らなくなっているみたいです。
私の考えでは、日本政策金融公庫のコロナウイルス感染症特別貸付がかなりの金額に膨れ上がっていても、
新規開業貸付に関しては経済を回すという観点から融資は絞らないと思っていました。
現実は、新規開業=融資の返済が困難=貸付不可という判断の様です。
根拠として、実際に6月頃に日本政策金融公庫に融資相談に行った知人がいたのですが、
内容的には約500万の融資のお願い、自己資金は500万円、開業計画書も内容的には問題ない内容でした。
本来であれば間違いなく下りる内容です。厳しく見積もっても100万程度の減額融資かと思います。
しかし、実際はゼロ回答でした・・・ ※9/11↓に追記あり
正直ここまで絞っているのかという一言につきます。
面談の担当者レベルでも感触は良かったとの事でしたので、
つまり決済者がNGを出しているということでしょう。
決済者=日本政策金融公庫の方針と推測されますのでかなり開業希望者にとっては厳しい状況でしょう。
因みに窓口レベルでナイト関係の飲み屋の融資は即答で断られるとの事です。
コロナ期でも融資窓口が開いてるのはどこか?
では日本政策金融公庫に断られたら、次にどこで融資を受けるのかという話になります。
結論から言うと信用金庫等からの融資になります。
メガバンクからの融資は審査が厳しいので信用金庫が良いかと思います。
創業や開業資金のサポート融資がありますのでそちらを利用してみましょう。
無担保ですが保証協会が保証人のようになる仕組みを利用した融資が一般的ですので、
保証協会の利用料がかかってきますが、比較的今もそれらを利用した融資は継続的にしている様ですので、
日本政策金融公庫を断られた場合は直ぐに信用金庫等に相談に行くと良いでしょう。
実際に上であげた知人も上記の信用金庫の融資を利用し、開業資金を何とか用意できました。
まだまだサービス業に関わらず、経済的打撃が大きいコロナの影響ですが、
恐らく向こう一年は最低覚悟しとくべきといわれています。
新しい生活様式にマッチした開業アイデアが今後必要になってきます。
いまが底だと信じ、ピンチはチャンスの時期かもしれませんが、
経営判断は慎重にして開業に向けて準備してみてください。
追記
9月11日に私が開業計画書&アドバイスをしたか方から、自己資金300万、借り入れ700万の日本政策金融公庫の融資が減額なしでおりたという話が舞い込んできました。
上記の内容で融資が下りるという事は、融資の緩和が進んでいるのかもしれません。
開業計画書の中身は数字に根拠をもたせて説明できるようにしてもらい、本人には今までの職務経歴書+今までの職場が掲載された雑誌等のコピーを持参してもらい、
『お店+自分を売り込む』ことに意識してもらいました。
審査の基準が厳しくなっているのは事実かもしれませんが、熱意と根拠をきちんと説明できれば融資を引き出すことも可能だとおもいますので、
下準備は必ず完璧にして下さい。